AIに頼む前に、メモを少しだけ細かくする
AIに頼む前に、メモを少しだけ細かくする
生成AIの相談を受けていると、「うまく使える人」と「思った答えが返ってこない人」の違いは、AIの知識量だけではないな、と感じます。
むしろ大きいのは、AIに頼む前に、自分の頭の中をどれくらい言葉にできているか。ここなのかもしれません。
たとえば「資料を作って」とAIに頼むと、AIはそれらしい資料案を出してくれます。でも、それが自分の仕事にぴったり合うかというと、少し違うことも多い。
AIは気持ちを読む道具ではありません。こちらが言葉にした材料を受け取って、並べたり、比べたり、別の形に整えたりする道具です。
メモの粒度を少しだけ上げる
難しいプロンプトを覚える前に、まずは短いメモで十分です。
- 誰に向けたものか
- 何のために使うのか
- どんな場面で読むのか
- 必ず入れたいことは何か
- 逆に、言いすぎたくないことは何か
この5つを先に書いてからAIに渡すだけで、返ってくる答えはかなり変わります。
これは、AIを上手に操る技術というより、仕事を少し分解する習慣です。元エンジニアとしての感覚で言うと、機械に渡す前に、入力の形を整える。そんな地味な作業です。
AIは、考える前の机を片づけてくれる
人間が最後に決める。その前に、AIに整理してもらう。
私はこの使い方が、普通の人にとっていちばん入りやすいAI活用だと思っています。判断そのものをAIに任せるのではなく、判断する前の材料を見やすくしてもらう。
メールの下書きでも、セミナーの構成でも、社内資料でも同じです。いきなり完成形を求めるより、「まず材料を並べて」と頼むほうが、安心して使えます。
AI導入というと、どうしても大きな話に聞こえます。でも入口は、今日の仕事を少しだけメモに分けることでもいい。
その小さな記録が、あとで自分だけの判断基準になります。完璧な指示文より、続けられるメモ。そこから始めるAIセミナーや相談を、これからも丁寧に作っていきたいと思っています。
もし「うちの仕事では、どこをAIに渡せばいいのだろう」と感じたら、まずは一つの作業を一緒に分けてみるところから始められます。大きな改革ではなく、毎日の仕事の中にある小さな負担を見つける。そこに、AIをやさしく使う入口があると思います。

