AIは、価値観の違いを責めずに言葉を整えてくれる
AIの話をしていると、技術そのものよりも、人によって受け取り方がずいぶん違うことを感じます。
「便利そうだから使ってみたい」という人もいます。一方で、「何が正しいかわからない」「仕事が変わりすぎるのは不安だ」と感じる人もいます。どちらが良い、悪いという話ではありません。大事にしているものが違うだけです。
ここを飛ばして、「AIは便利です」「これからは使うべきです」と言ってしまうと、かえって距離ができることがあります。
人によって、響く言葉は違う
同じAI活用でも、相手によって入口は変わります。
- 時間を短くしたい人には、「探す時間を減らす」
- ミスを減らしたい人には、「確認前の下ごしらえをする」
- 新しいことが苦手な人には、「いつもの仕事を一つだけ軽くする」
どれも、言っていることは大きくは変わりません。でも、受け取る側の景色は変わります。AIを説明する時に必要なのは、難しい専門用語ではなく、相手の仕事の場面に合わせた言葉なのだと思います。
AIに、説明の言い換えを手伝ってもらう
こんな時、AIは便利です。いきなり完成した文章を書かせるのではなく、説明の言い換えを手伝ってもらうのです。
たとえば、こんな頼み方があります。
- AIに不安がある人向けに、やさしい説明にしてください
- 現場で忙しい人が聞いてもわかる言葉にしてください
- 反対する人が気にしそうな点を三つ挙げてください
AIは、こちらの代わりに説得してくれるわけではありません。ただ、こちらが見落としていた言葉の角度を出してくれます。自分では当たり前だと思っていた説明が、相手には少し遠かったのだと気づくこともあります。
最後は、自分の言葉に戻す
もちろん、AIが出した文章をそのまま使えばよい、という話ではありません。少し大げさだったり、きれいにまとまりすぎていたり、自分の言葉とは違うこともあります。
大事なのは、AIに一度外へ出してもらった言葉を見ながら、「これは違う」「ここは使える」と確認することです。判断をAIに渡すのではなく、判断する前の材料を整えてもらう。私はこの距離感が、普通の人にAIを説明する時にはちょうどよいと思っています。
人それぞれに価値観があります。新しいものを早く試したい人もいれば、慎重に見たい人もいる。そこに優劣をつけず、相手に届く言葉を探す。
AIは、そのための静かな練習相手になってくれるのかもしれません。
Willow38では、AIをどう導入するかの前に、まず「誰に、何を、どんな言葉で伝えるか」を一緒に整理します。社内説明、顧客向け資料、セミナー企画などで、普通の人に届くAI活用を考えたい時は、そこから始めるのが自然だと思います。


