高齢者が多い地域ほど、働く高齢者も多いのか|AIと公共データの実験室 #17
「65歳を過ぎたら、仕事はどうするか」
完全に離れる人もいれば、短い時間だけ続ける人もいる。仕事そのものが生活のリズムや人とのつながりになっている人もいる。
今回は、高齢化率と「65歳以上就業率」を埼玉県63市町村で比べた。
高齢者が多い地域ほど、就業率も高かったのか
答えは、そうではなかった。
高齢化率と65歳以上就業率の相関は -0.230。関係性は低かった。
高齢者が多いことと、高齢者のうち働いている人の割合が高いことは別の話だった。
就業率が高かった自治体はどこか
上位は川島町32.8%、八潮市・三郷市32.2%、戸田市31.5%、ときがわ町30.8%だった。都市部と郊外、山間に近い地域が混ざっている。
働き口の種類、農業や自営業の多さ、通勤環境、健康状態、生活費などを重ねないと理由は分からない。
「働ける」と「働かざるを得ない」は違う
就業率が高いことを、すぐに「元気な高齢者が多い」と評価することはできない。
働きたいから働く。人とつながるために働く。収入が必要だから働く。
同じ就業という数字でも、背景は違う。
自分事として考えるなら、次の三つを確認したい。
- 何歳まで、どんな働き方をしたいか
- 通勤せずに続けられる仕事があるか
- 仕事を離れた後にも人とのつながりがあるか
今回見えたこと
高齢者の人数ではなく、働き続けられる選択肢を見る。
就業率は地域の元気度を一つの数字で決めるものではない。働く理由と働き方を考える入口だった。
よくある疑問
相関-0.230なら無関係ですか
今回の市町村比較では関係性は低かった。ただし、職種や男女、年齢を分けると別の関係が見える可能性がある。
就業率が高い地域は暮らしやすいですか
一概には言えない。希望する仕事か、収入は十分か、移動できるかも必要だ。
次に何を見るべきですか
産業別就業者、自営業、就業時間、所得、健康状態を重ねたい。
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出典:埼玉県「市町村のすがた2025」、総務省統計局「令和2年国勢調査」
※就業率は不詳補完値。相関関係は因果関係を示さない。
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